コロナ、五つの不可解

-2020年11月29日-

 2020年という年はコロナに始まりコロナで終わろうとしている。しかしコロナ騒動には不可解な点が余りにも多すぎる。

 まず事件を振り返ってみよう。武漢で最初の感染者が出たのは昨年の12月8日以前で、中国政府がその事実を公表したのが1月20日、WHOが「緊急事態」を宣言したのが1月30日、日本を含む各国が入国制限を行ったのが2月1日だった。この間に、中国では春節の休日が1月24日~30日にあり、世界規模で中国人の民族大移動が起きている。

 11月末時点での感染者数は全世界で6000万人超、死亡者数は140万人超、死亡率は約2.3%である。これに対して、日本の感染者数は14万5千人(世界の0.24%)、死亡率は約1.4%である。日本の人口は世界全体の約1.6%であるから、感染者の発生率は人口比の約1/6と少ないことになる。

 ここで、コロナ騒動に関わる不可解な点を列挙してみよう。

 第一の疑問は、中国政府の発表が40日も遅れた理由は何か、その間一体何をやっていたのかという点にある。中国政府が沈黙している間に民族大移動が起こり、感染が世界中に拡散したことは否定しようもない事実だからだ。

 第二は、政府、自治体、専門家、メディアが連携して連日コロナ狂騒曲を奏でていることだ。感染者数が増加しているのは事実だが、PCR検査数が増加している以上、感染者数が増えるのは当たり前のことだ。真に大事なことは、感染者数でもPCR検査数でもなく、保菌者がどこまで増加かつ拡散しているのかだ。もし既に日本中に拡散しているのであれば、重症化し易い人々に対する感染防止対策を講じた上で、むしろ放置して社会全体に免疫が拡がるのを待つことが最上策となるはずだ。

 経済との両立を目指す以上、科学的な分析を踏まえて、「注意して進め」の方針を明確に打ち出すべきだ。「GOTOを継続すれば、感染者が増えそうだからこの際止めるべきだ」という意見は、科学的でも論理的でもない。

 今こそ科学者の出番ではないだろうか。これほどの歴史的な危機に対する科学的な分析と見解を出すことこそ、科学者の役割であるはずだ。日本学術会議のあり方を巡る議論も必要だが、危機に際して社会に貢献できない日本学術会議など無用の長物だ。

 第三は、経済に大きなダメージを与えることが自明であるのに、まるで申し合わせたかのように、世界中で都市封鎖が行われたのは何故かという疑問だ。就任以来アベノミクスを推進してきた安倍総理(当時)もアベノミクスを放棄することに等しい緊急事態宣言を行った。

 コロナを原因とする世界経済のGDPの落ち込みは6%以上と予想されており、リーマンショックを超えて第二次大戦後の最悪レベルになるという。ただし正確に言えば、これはコロナが原因ではなく、各国政府がとった政策が原因である。都市封鎖の費用対効果をどう評価・総括するのか、これも科学者の役割である筈だ。

 第四は、中国が震源地であったにも関わらず、欧米日が回復困難なほどのダメージを受けている一方で、相対的に中国独り勝ちの情勢となっている現実をどう理解すれば良いのかという点にある。これは、危機対処においては独裁政権が圧倒的に有利であるということの証明なのか、それともどこかに存在する人為的なシナリオの結果なのだろうか。

 最後に、当初コロナウィルス人工生成説、ウィルス兵器説があったが、この真偽は一体どうなったのだろうか?ウィルスのDNA解析については、既に国内でも十分行われていると推察するが、科学者は科学的な分析結果と見解を公表すべきではないだろうか?もし既に公表されているのであれば、メディアはそれを分かり易く国民に説明すべきである。「ウィルスの正体は何か」について、あいまいのまま放置すれば、陰謀論がはびこることとなる。

 何れにしても、コロナウィルスに関する総括的な議論が必要である。科学者の参戦が求められる。

2 thoughts on “コロナ、五つの不可解

  1. 細菌兵器は、自国で、まずワクチン等の予防や治療法を確立して、初めて兵器として成立します。
    新型コロナは、中国が開発中の細菌で、完全に対処方法が確立する前に、事故で漏れたと考えれば、数年のアドバンテージがあるので、他国に先立ち、中国では沈静化してきている状況も説明がつきませんか。

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